バクスタ住民の独り言ブログ

浦和レッズ観戦記、雑感。バクスタでだいたい一人観戦してます。スタジアムに通いだしたのは2009年ごろから。

いまさら磐田戦分析ーあえて最悪の試合を振り返ってみる

今更の磐田戦分析です。
何故磐田戦なのかというと、DAZNで見返せるのが磐田戦までだからです。。。スカパーオンデマンドなら序盤戦も見れたのに。。。
あとは、もっとも浦和が悪い時の試合の一つだというのもあります。



浦和の狙いー攻め倒す


6月18日(日)に開催されたホームゲームは、2週間の中断明けでした。
槙野・遠藤・宇賀神は代表に召集され、遠藤はアウェイのイラク戦で90分間戦った直後の試合でした。
5月31日(水)の済州との死闘のあと、6月4日(日)の柏戦では守備的な戦いを選択しながら惜しくも敗戦。
疲労の少ないこの試合では、自分たちのサッカーで点を多くとって勝ちたいという気持ちがあったのだと推測できます。
また、守備は前からはめていく形をとりました。


磐田の狙いー徹底した浦和対策


2週間の準備期間で磐田は、徹底した浦和対策を練ってきました。
攻撃はロングボール一択で、カウンターのリスクはほぼゼロに。
しかしカミンスキーのキックと川又・アダイウトンの高さと強さは、浦和の苦手とするものです。
守備では、3トップでかなり高い位置からはめ込んでいくハイラインハイプレッシングと、2トップでパスコースをふさぐ形と、川又を残して引く守備を状況に応じて使い分けていました。


前半ー磐田のハイプレスと縦に急ぐ浦和


この試合の前半ですが、見返してみて思っていたよりも悪かったですね。
阿部ちゃんのCKからのゴールでかなり印象がごまかされていたようです。
浦和の試合の入りは悪くありませんでした。
試合開始直後に、両ボランチを最終ラインに落として両ストッパーを上げる形から柏木→森脇→関根→李→関根とつなぎ、磐田DFラインの裏に抜け出した興梠にパスが出ますが合いません。
コンビネーションと関根の個人技で創出したこのチャンスで、浦和の方は自信を深めたと思います。
しかしこの後は磐田のハイプレスによってうまくつなげなくなります。



柏木が右STの位置に入ってボールを持つと、このような感じになっていました。
逆サイドの阿部ちゃんにボールが行くと、槙野に櫻内がつきます。
磐田の最終ラインはかなり高くなっているのもあり、序盤の浦和はロングボールで裏狙いばかりでした。
この選択自体は悪くなかったと思います。
浦和の最初のシュートチャンスも、カウンター気味ですが関根から興梠へのロングボールでした。
ただ、このハイプレスで浦和のバックラインはある程度恐怖心を植え付けられたかもしれません。


前半ー浦和の守備


前半の浦和のピンチは3回。


まず8分カウンター、こぼれ球を拾った森脇から李→興梠とつなぐも、興梠が大井に潰されます。
これを拾った李にムサエフがチャージしボールを奪うとアダイウトンに。
アダイウトンに遅れてチェックにいった遠藤があっさり外されると、右サイドで森脇と川又・松井が1対2の状況に。
松井にパスが出され、ドフリーでシュートされるも枠外。
このシーン、興梠に渡った時点で武藤と柏木がスプリントを開始しており、興梠が潰された時点で数的不利は確定していました。
李のところでファールで潰すか、遠藤のところで遅らせて阿部ちゃんと挟み込むような対応をすべきだったかと思います。


12分縦ポン。
ボールを持つ磐田DFに前からはめに行くも、カミンスキーに戻してロングキック、バイタル手前でフリーでいた松井にピンポイントで渡る。
森脇が対応するが、森脇のいたスペースに走りこんだ川又に出されてクロス→西川君キャッチ。
縦ポンであっさりピンチになったこのシーン、DFからのバックパスを松井に通したカミンスキーがすごいっていうのが大きいのですが、松井をフリーにしすぎです。
柏木はカミンスキーから磐田ボランチへのパスコースを消しに行っていて、松井は阿部ちゃんか森脇が出て見なければいけませんでした。


そして36分失点。これは西川君のミスが大きかったですね。


前から守備に行っていた浦和ですが、前でボールが取れたのは19分の一回だけ。
カウンター対応でまずい対応をしたほかは、ロングボール対応に苦戦しました。
逆に言うと、珍しく磐田がつないでビルドアップしてきたときにはちゃんと守れていました。


40分以降ー浦和の時間に


集中力の高かった磐田ですが、40分以降前線がガス欠します。
先制したこともあるとは思いますが、明らかにプレスの強度が落ちました。
41分、森脇と柏木のパス交換からフリーの森脇→関根とわたりクロス。
興梠がボールを収めて李にラストパス。
これはカットされましたが、これで得たCKから阿部ちゃんの同点弾が生まれます。
この阿部ちゃんの得点、ストーンの川又の前に入り込む形で、思えば今年の序盤戦では浦和もさんざんやられましたね。
45分には柏木を落とさない形からゆるゆるのプレスをかいくぐって阿部ちゃん→武藤→槙野→柏木→阿部ちゃん→槙野→宇賀神→興梠→柏木→興梠とつないで逆サイドの関根へ。
関根のシュートはミートしませんでしたが、素晴らしい崩しでした。


後半ー45分から67分(失点)


後半、磐田は3トップによるプレスはやめて、2トップでプレスをかけてきました。
トップ下に入ったのがベテランの松井ということもあるかもしれませんが、前半見せたようなハイプレスを90分やりきることは不可能です。
プレスが弱まった相手に、浦和は最終ラインを押し上げてゲームを作ります。
49分には前半同様にリスク管理が甘くてピンチを招きますが、攻め続けて55分に阿部ちゃんの追加点が入ります。
56分には宇賀神から駒井に交代して関根を左に、60分には李からラファに交代してベンチからは攻撃すると意思表示がされます。


後半ー67分以降


そして67分にCKの流れから失点。
柏木の信じられないような判断ミスから川又→アダイウトンとパスを出され、西川君のやはり判断ミスと、CKで残っていた森脇・関根が戻り切れずに失点しました。
67分以降の浦和は前半のように攻め急ぎました。
74分には浦和GKからのこぼれ球をムサエフ→松浦→アダイウトン→松浦とつながれ失点。
このシーンの浦和守備はかなりひどくて、ほとんど守備をできていません。
力押しでも69分の興梠のループシュートや、74分の興梠からラファへのクロスなどの決定機を作り出しますが決まらず。
79分には関根に代えてズラタンを投入しますが、阿部ちゃんが右STにうつった直後の隙をつかれ、またも縦ポンから松浦に抜け出されて失点してしまいます。
この失点以降は浦和がボールを持つも決定機とまではいかずに試合終了となりました。


惨敗の磐田戦ー必然の得点と失点


今、これを書いているときは新潟戦後ですし、やはり生観戦していたときとはかなり印象が違いました。
今季の浦和の攻撃力は、本物だと思います。
相手がどんなに守りを固めていても、チャンスを作る力がある。
磐田戦でも、決めていれば勝てていた、と思えるだけのチャンスを創出しました。
しかし、リスク管理をしつつこの攻撃力を保つことができるのかは未だ不明です。
新潟戦ではリスク管理をした分、攻撃力は落ちていました。


そして守備。
少なくともこの磐田戦では、守備の組織がどうとかいう問題ではありませんでした。
後ろに人数を残したらいいという問題でもない。
この試合の4失点、局面では数的不利になっていますが、適切に動けていれば人数は足りています。
広島戦前に、ミシャ監督が人任せにするなというようなことを選手に語ったらしいですが、まさに人任せなプレーのオンパレードでした。
新潟戦では、この辺はだいぶ良くなっていたと思います。
まだまだ去年のレベルにはほど遠かったですが。
ただ、去年の形が消えうせたわけではないというのも確認できた気がします。


今後の展望


今後、どういうバランスで行くのかはわかりません。
新潟戦では2016年のやり方に戻したように見えましたが、それを継続は支持したいです。
どうしても点が取らないといけないときのみ、リスクを大きくかけるサッカーをしてくれればと思います。
去年のテーマは、「我慢」だったと思います。
今年も、そこは大事にしなければならないもののはずです。
特に夏場はそうですよね。
賢く相手を走らせることができれば、暑さは必ずしも敵というわけではないでしょう。


分析というか、普通に感想になっちゃいました。。最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。